デザインコンセプト
デザインコンセプト
奇跡的に甦った泡盛の伝統の味わいを、琉球王朝時代の華やかな世界を感じながら楽しんでいただきたい。そんな想いをもって「御酒古酒2000」のパッケージデザインを考えました。デザインを進めるにあたって、まず私たちは琉球王朝時代に政治・文化の中心だった首里城を訪ね、首里の町並みを視察しました。また紅型や漆器、織物や銀細工など、沖縄の伝統工芸作家の方々に話を伺い、琉球ならではの色鮮やかで優雅な世界感をデザインするためのヒントを得ることができました。
紋様
瓶や木箱の帯に描かれた唐草模様は「牡丹」をモチーフにデザインしています。「牡丹」は、風格・高貴・壮麗などの印象を伝えるため、紅型や漆器などにも描かれ、首里城の装飾にも見られる花です。甘い花の香りを思わせるほどの華やかで高貴な味わいの「御酒古酒2000」を飾るのにふさわしいモチーフであると考え、デザインに採用しました。
象徴的に牡丹の花が装飾された首里城の唐破風
スリーブやラベルに牡丹の花を表現
牡丹の唐草模様のラフスケッチ
瓶の装飾
瓶に施した牡丹の唐草模様の装飾は、ガラスの表面を彫り込んで色を入れるエッチング加工で表現しています。琉球漆器等に用いられる技法「沈金」をイメージし、金色に彩りました。
配色
パッケージ全体の色合いは、赤・黄・紫・金の伝統的な配色によって、琉球ならではの鮮やかさを再現しています。
【赤】
沖縄の伝統工芸ではさまざまな「赤」を見ることができます。紅型で使用する顔料の赤、織物に使用する染料の赤、漆器に使用する漆の赤など。琉球王朝の象徴的な存在であった首里城内だけを見ても、壁や瓦、柱、窓枠に、それぞれ異なる赤が使用され、独特の雰囲気を醸し出しています。今回のデザインで木箱の帯に施した赤は、首里城の壁の色を参考に選びました。
【黄(金)】
琉球王朝時代、黄色はとても高貴な色とされ、王家のみが使用することができる色でした。帯に施した牡丹の唐草模様や瓶の蓋にかぶせた布は、紅型で使用する黄色の顔料の色味を参考にしています。
首里城内で見られた赤色
紅型に使用される顔料
少しでも琉球王朝の鮮やかさに近づけるため、印刷色を検討
スリーブ
用紙 :レイナR 180kg(平和紙業)
印刷:オフセット特3C(PNTONE Black 6C、TOYOink10067、TOYOink10165)、2色箔(黒、金)、ニス
印刷加工(福永紙工株式会社)
ラベル
用紙 :コスモタック
印刷: 4色箔(赤箔+黒箔+金箔2)
印刷加工(有限会社コスモテック)
瓶の装飾に合わせてグラスにも金縁を装飾
「御酒古酒2000」御酒オリジナルグラス付
「御酒古酒2000」
御酒オリジナルグラス付
容量:720ml / 度数:39度 / 価格:55,000円(税込)
(限定200本のみ製造)